GPT-6.1 Sol登場|Astraとの違いを料金・性能の5点で比較
代表取締役 上坂大地郎

GPT-6.1 Sol登場|Astraとの違いを料金・性能の5点で比較
結論: OpenAIが2026年9月29日に公開したGPT-6.1 Solは、日常のコーディング、computer use、業務作業でAstraに近い能力を、低い標準単価で使うためのモデルです。API料金は100万トークン当たり入力2ドル・出力10ドル。通常のChatでは使えず、ChatGPT Work、Codex、APIが提供先です。
この記事の要点:
- OpenAIは、agentic coding、computer use、professional workでGPT-6 Astraに近い性能を標準入出力単価の5分の1で提供すると説明しています。これはOpenAIの評価と料金比較です
- APIは入力$2、キャッシュ入力$0.10、出力$10/100万トークン。モデルIDは
gpt-6.1-solです - 対象はPlus、Pro、Business、Enterprise、EduのChatGPT WorkとCodexですが、リリースノートではProから順次展開と案内されています
対象読者: Codexで普段使うモデルを選びたい方、Astraの費用を難しい工程だけに絞りたい方、GPT-6 Solからの切り替えを検討している方。
読了後にできること: 価格表の「5分の1」と実際のタスク費用を区別し、同じ仕事でモデルを比べる項目を決められます。
本稿は2026年10月1日にOpenAIの発表、ChatGPTリリースノート、API資料を確認してまとめました。実測レビューではありません。GPT-6世代全体の位置づけは、GPT-6 SolとLunaの違いから読むと今回の更新を追いやすくなります。
6.1 Solは日常作業の中心を狙う更新
GPT-6.1 Solは、GPT-6 Solの後継に当たる更新です。OpenAIは、コードの作成と修正、複雑なPDFの理解、複数工程の業務フロー、PC操作、科学計算といった領域で、6 Solから能力が上がったと説明しています。
今回の発表で目立つのは、「最も高性能なモデル」という主張ではありません。最難関ではAstraが上に残り、6.1 Solは普段の重要な仕事を、性能と費用の中間で回す位置づけです。
モデル | 公式の主な位置づけ | 最初に試す仕事 |
|---|---|---|
GPT-6 Astra | 最も難しい長期・専門作業 | 難しい設計、長期調査、通常モデルで未完了になった仕事 |
GPT-6.1 Sol | 日常の高難度な実装・PC操作・業務 | 複数ファイル修正、資料分析、複数手順の処理 |
GPT-6 Sol | 6.1以前の日常向け上位モデル | 既存の比較基準として残す |
GPT-6 Luna | 速度と軽量な処理 | 抽出、分類、短い修正、反復回数の多い処理 |
この表はOpenAIが全用途の優劣を保証した順位ではありません。導入時の仮説です。モデルの名前だけで振り分けず、同じ完了条件を満たすまでの費用と手直しを測って確定します。
「Astraの5分の1」は2種類の数字を分ける
標準トークン単価の比較
OpenAIの発表では、GPT-6.1 Solの標準入力・出力価格はAstraの5分の1です。6.1 SolのAPI価格は次のとおりです。
課金対象 | GPT-6.1 Sol | 単位 |
|---|---|---|
入力 | $2 | 100万トークン |
キャッシュ入力 | $0.10 | 100万トークン |
出力 | $10 | 100万トークン |
キャッシュ入力は標準入力より95%安く、GPT-6 Solのキャッシュ入力より50%安いと案内されています。長い共通資料やコードの同じ部分を繰り返し参照するエージェントでは、キャッシュが成立した割合によって費用差が広がります。
仕事1件を終える費用
トークン単価の比率と仕事1件の費用は別の指標です。後者は、モデルが出すトークン数、推論の強さ、再実行、ツール呼び出し、人の修正によって変わります。
OpenAIも評価グラフでは、ベンチマークごとのcost per taskを示しています。たとえばOSWorld 2.0の最大推論では、6.1 SolがAstraのスコアから2.1ポイント以内、タスク費用はおよそ7分の1でした。評価が変われば、性能差と費用差も変動します。「5分の1」を万能の換算率として見積書へ使わない方が安全です。
費用比較では、APIの請求額だけでなく、合格した成果物を得るまでの再試行と確認時間を含めます。安いモデルで3回やり直すより、高いモデルで1回完了する方が総費用を抑えられる場合もあります。
性能表はAstraへ上げる境界を探すために使う
OpenAIは、GPT-6.1 Solが複数の評価で6 Solを上回り、一部でAstraへ近づいたと報告しています。代表例は次のとおりです。
領域 | 公式発表の要点 | 利用者が確かめること |
|---|---|---|
コーディング | DeepSWE v1.1でAstraと同等、6 Solの最高値を6.4ポイント上回る | 自分のリポジトリでテストまで完了するか |
知識労働 | 複雑なPDF評価でAstraに近づく | 表・脚注・図の根拠へ戻れるか |
業務自動化 | AutomationBenchでOpus 5.5を2.2ポイント上回る条件がある | 自分のツール構成で途中停止しないか |
PC操作 | OSWorld 2.0で6 Solを7ポイント上回る条件がある | 操作後の状態を検証できるか |
事実性 | 低推論で誤りを含む回答の割合が11.4%から7.7%へ低下 | 引用・数値・固有名詞を原典で確認できるか |
すべてOpenAIの研究環境またはAPIで得た評価です。システムプロンプト、利用可能なツール、推論設定が製品版と異なる場合があると、発表ページにも注記されています。
実務では、6.1 Solが何点だったかより、どこからAstraへ上げるかを決める材料にします。日常のバグ修正や資料整理は6.1 Solで始め、未完了、根拠不足、複数回の再試行が出た仕事だけAstraで再実行する。この振り分けなら、高価格モデルを最初から全件へ使わずに済みます。
使える場所はChatGPT Work、Codex、API
GPT-6.1 Solは、2026年10月1日時点で通常のChatには提供されていません。対象はChatGPT Work、Codex、APIです。
OpenAIの発表ページは、Plus、Pro、Business、Enterprise、Eduを提供対象に挙げています。ChatGPTリリースノートの説明は、Proから始めてPlus、Business、Enterprise、Eduへ広げる段階展開です。契約が対象でも、モデル一覧への表示に時間差があり得ます。
利用面 | 利用可否 | 確認場所 |
|---|---|---|
ChatGPTの通常Chat | 未提供 | 通常チャットのモデル一覧には期待しない |
ChatGPT Work | 対象プランへ段階提供 | 新しいWorkのモデル選択 |
Codex | 対象プランへ段階提供 | タスク作成時または現在のモデル表示 |
OpenAI API | 利用可能 |
|
「Plusなのに見つからない」場合、通常Chatを探していないか確認してください。次にChatGPT WorkまたはCodexを開き、ロールアウトと組織のモデル権限を調べます。EnterpriseとEduでは管理者設定も確認対象です。
Codexで試すなら、普段の1タスクを複製する
比較する5項目
Codexで6.1 Solを評価するときは、新しい課題を作らず、直近で完了条件が分かっているタスクを使います。開始時点をそろえ、次の5項目を記録してください。
- 完了率: 要求した変更、テスト、説明まで終わったか
- 追加指示: 最初の依頼後に何回の補足が必要だったか
- 副作用: 関係のないファイルや挙動を変えていないか
- 所要時間: モデルの実行と人の確認を分けて記録する
- 利用量: モデル、推論設定、クレジットまたはAPI費用を残す
同じGitの開始地点から別のWorktreeやタスクを作り、6 Sol、6.1 Sol、必要ならAstraで実行します。先に生成した回答を別モデルへ見せると条件が変わるため、それぞれ独立した入力から始めます。
Astraへ切り替える条件
難しい仕事だから最初からAstra、という決め方は簡単ですが、費用を抑える余地が見えません。6.1 Solで始め、次のいずれかが起きたらAstraへ上げるルールの方が運用しやすくなります。
- 設計上の選択肢が複数あり、長期的な副作用の比較が浅い
- 2回修正しても同じテストで失敗する
- 長い資料の根拠を取り違え、引用箇所へ戻れない
- 複数ツールの状態をまたぐ作業で、途中の完了条件を落とす
ここで示したのは、導入時の評価方法です。OpenAIの公式ルールではありません。自分の仕事で記録がたまったら、実際の失敗パターンに合わせて境界を変えてください。
API導入ではキャッシュと推論条件を一緒に残す
APIではモデルIDをgpt-6.1-solへ切り替えます。公平に比較するため、推論設定、ツール、入力、キャッシュの有無、最大出力、失敗時の再試行も同じ記録へ含めてください。
特にキャッシュ入力は0.10ドルです。キャッシュを利用した実行と通常入力の実行を分けると、モデル単価と入力再利用による差を判別できます。請求や利用量の内訳でも、通常入力とキャッシュ入力を分けてください。
エージェント処理では、モデル単体の価格以外にツール側の料金が加わる場合があります。検索、外部API、コード実行環境などを使うなら、モデル費用と別行にしておくと比較を続けられます。
安くなった分を、権限拡大へ使わない
OpenAIは6.1 Solについて、意図の尊重、制約の順守、壊れた検索ツールの状態説明などが6 Solから改善したと報告しています。ただし評価条件は失敗を起こしやすい状況です。通常利用の失敗率とは分けて読んでください。
性能が上がり単価が下がると、処理件数を増やしやすくなります。そこで同時に、書き込み先、外部送信、購入、本番反映、秘密情報へのアクセスを見直してください。1件ごとの失敗率が下がっても、実行件数と権限が増えれば影響は大きくなります。
コード生成の採用基準をそろえるなら、AI生成コードを人間がレビューする5つの観点を比較表として使えます。
最初の1週間は、6.1 Solを既定候補として測る
GPT-6.1 Solの価値は、Astraと同じかどうかを議論することではありません。日常の仕事のどこまでを低い単価で完了できるかを測れる点にあります。
まず普段のCodexタスクを一つ複製し、6 Solと6.1 Solで比較する。完了率、追加指示、副作用、時間、利用量を残す。6.1 Solで詰まった難しい工程だけAstraへ上げる。この順で1週間試すと、仕事ごとの振り分けが見えてきます。判断材料はモデル名の印象より、手元に残った記録です。
Astraへ渡す依頼の作り方は、GPT-6 Astraで試せる6つの実践プロンプトへ進むと具体化できます。
参考・出典
- Introducing GPT-6.1 Sol — OpenAI、2026年9月29日発表(参照日: 2026-10-01)。性能、価格、提供先、評価条件。
- ChatGPT Release Notes — OpenAI(参照日: 2026-10-01)。ChatGPT WorkとCodexへの段階提供。
- OpenAI API Changelog — OpenAI(参照日: 2026-10-01)。API側の更新確認。


