Claude Sonnet 5.5移行ガイド|Claude Codeで確認する7項目
代表取締役 上坂大地郎

Claude Sonnet 5.5移行ガイド|Claude Codeで確認する7項目
結論: Claude Sonnet 5.5は、日常の実装、バグ修正、文書やスライドの作成で、速度と仕事当たりの費用を改善したモデルです。Claude Codeで使う前に、v2.1.284以上、実際のモデル名、effort、接続先、5つの互換性変更、評価条件、戻し方の7項目を確認してください。
この記事の要点:
- AnthropicはSonnet 5より30%以上高速、仕事当たり最大30%低コストと説明。API単価はSonnet 5と同じ入力2ドル・出力10ドルです
- Claude Codeではv2.1.284で追加され、Anthropic APIの
sonnetはSonnet 5.5を指します。Bedrock、Google Cloud、Foundryでは別モデルを選ぶ接続先もあります - Sonnet 5からの移行で確認するのは、
between_tools、強制ツール使用、thinking block、旧computer use tool、advisor toolに関する5つの破壊的変更です
こんな方に向けた記事です: Claude Codeを日常的に使う開発者、Sonnet 5から移行するAPI利用者、Opus 5.5との役割分担を決めたいチーム。
読み終えた後の状態: 自分の接続先でSonnet 5.5を選び、互換性を壊さずに小さな比較タスクを始められます。
本稿はAnthropicの発表、Claude Platform Docs、Claude Codeの公式変更履歴を2026年10月1日に確認して作成しました。手元の開発案件で速度や費用を実測したレビューではありません。Opus側の更新は、Claude Opus 5.5の性能・料金・設定で確認できます。
Sonnet 5.5の移行を7項目で進める
最初に、導入の順番を一枚へまとめます。各項目は、表示されたモデル名やテスト結果を記録してから次へ進む構成です。

移行の全体像は、更新から戻し方までを7項目でつないだものです。日常作業から試し、各段階の確認結果を残す順序を一枚で示しました。
Sonnet 5.5は、モデル名を切り替えるだけでも応答可能です。ただし、同じsonnetという別名が接続先ごとに異なるモデルを指し、Claude CodeとAPIではeffortの既定値にも差があります。比較条件がなければ、速度差の原因は特定困難。以下、7項目を順に確認します。
- Claude Codeをv2.1.284以上へ更新する
- Anthropic API、Bedrock、Google Cloud、Foundryのどこへ接続しているか確認する
sonnetの解決先、または完全なモデルIDを見る- Claude CodeはMedium、Claude PlatformはHighというeffortの既定値を記録する
- Sonnet 5からの5つの破壊的変更を確認する
- 同じ開始状態のタスクで完了率・時間・費用を比べる
- 問題が出たときに旧モデルへ戻せる設定を残す
30%高速と30%低コストの意味を分ける
API単価はSonnet 5と同じ
Anthropicが示した標準料金は、100万トークン当たり入力2ドル、出力10ドル、キャッシュ読み取り0.20ドルです。5分キャッシュ書き込みは2.50ドル、1時間キャッシュ書き込みは4ドル。通常の入出力単価はSonnet 5から据え置かれています。
課金対象 | Sonnet 5.5 | Opus 5.5 | 単位 |
|---|---|---|---|
入力 | $2 | $4 | 100万トークン |
出力 | $10 | $20 | 100万トークン |
キャッシュ読み取り | $0.20 | $0.20 | 100万トークン |
5分キャッシュ書き込み | $2.50 | $5 | 100万トークン |
「最大30%低コスト」は単価の値下げを示す数字ではありません。Anthropicの評価では、Sonnet 5.5が同じ仕事に必要とするトークン数を減らし、結果として仕事当たりの費用が最大30%下がりました。タスク、effort、再実行回数が変われば削減率も変動します。
速度は生成部分だけで決めない
Anthropicは出力生成がSonnet 5より30%以上速いと説明しています。開発作業全体の所要時間には、ファイル探索、コマンド実行、ツール待ち、テスト、人の承認も含まれる点に注意が必要です。生成速度が30%上がっても、タスク全体が同じ比率で短くなるとは限りません。
比較時は、開始から最終回答までの時間と、人が採用するまでの時間を分けてください。応答が速くても、修正指示が増えれば後者は伸びます。Claude Codeの利用枠を比べる場合も、1回の応答量より、合格した変更1件に使った量を残す方が実用的です。
Claude Codeを更新し、選択結果まで見る
v2.1.284以上を確認する
Claude Codeの公式変更履歴では、Sonnet 5.5はv2.1.284で追加されました。現在のバージョンを確認し、古ければ更新します。
claude --version
claude update
更新後は新しいセッションを開きます。古いセッションを再開した場合、保存時のモデルを維持する挙動があるため、新規セッションでの確認と分けてください。
sonnetと完全なモデルIDを使い分ける
Claude Codeでは/modelで選択画面を開けます。Anthropic APIへ直接接続する場合、2026年10月1日時点のsonnetが指す先はSonnet 5.5です。
/model
モデルを固定して比較するなら、完全なIDであるclaude-sonnet-5-5を選ぶ方法があります。一方、常に推奨される最新Sonnetへ追随したい運用ではsonnetが適します。別名は将来更新されるため、再現性を優先するテストでは完全なIDを記録してください。
/modelの選択画面でEnterを押すと、選択したモデルが今後の新規セッションの既定として保存されます。現在のセッションだけで試すなら、対象行でsを押してください。直接/model sonnetと入力する操作は、Enterと同じく既定の保存を伴います。
接続先によってsonnetの中身が変わる
Claude Codeの公式資料では、同じsonnet別名でも接続先によって解決先が異なります。Anthropic APIではSonnet 5.5。一方、Claude Platform on AWSはSonnet 4.6、Amazon BedrockとGoogle Cloud、Microsoft FoundryはSonnet 4.5と記載されています。
接続先 |
| 5.5を試す方法 |
|---|---|---|
Anthropic API | Sonnet 5.5 |
|
Claude Platform on AWS | Sonnet 4.6 | 完全なモデル名や提供状況を確認 |
Amazon Bedrock | Sonnet 4.5 | プロバイダー側のIDと提供地域を確認 |
Google Cloud | Sonnet 4.5 | プロバイダー側のバージョン名を確認 |
Microsoft Foundry | Sonnet 4.5 | デプロイ名と利用可能モデルを確認 |
つまり、画面に「Sonnet」と表示された事実だけでは5.5の利用確認になりません。接続先、Claude Codeのバージョン、選択したIDをセットで記録してください。組織がavailableModelsを制限している場合、選択肢に出ないこともあります。

図の通り、最初の分岐は仕事の難しさより接続先です。ここを飛ばすと、旧モデルを使った結果を5.5の評価として記録する恐れがあります。
effortの既定値を比較条件へ入れる
Claude CodeとClaudeアプリはMedium
Anthropicの発表によると、Claude CodeとClaudeアプリでSonnet 5.5を使う際の既定effortはMediumです。日常作業の速度と費用を重視した設定と説明されています。
Claude PlatformはHigh
Claude PlatformのAPIでは既定effortがHighです。同じSonnet 5.5でも、Claude CodeとAPIを既定設定のまま比べれば推論条件は不一致。速度、出力トークン、費用の差へeffortが混ざる条件です。
普段の既定設定同士を比べる試験と、同じeffortへそろえる試験は目的が違います。前者は実際の初期体験を見られます。後者はモデルや利用面の差を切り分けやすい方法です。結果にはモデルIDと一緒にeffortを書き残してください。
Sonnet 5からの5つの破壊的変更を点検する
Claude Platform Docsは、Sonnet 5で動いているコードへ影響する変更を5つ挙げています。加えて、エラーを起こさず応答形状が変わる項目が1つ。

互換性確認では、エラーになる5項目と、成功しても表示が変わる応答形状を分けました。既存テストに各確認を一つずつ追加するための図です。
1. thinking offはbetween_toolsへ変える
Sonnet 5.5では、事前のthinkingを止めたい場合に新しいbetween_tools設定を使います。旧設定のまま移行するとエラーや意図しない推論条件につながるため、リクエスト生成処理を検索してください。
2. forced tool useはエラーになる
ツールの強制指定を使うアプリでは、Sonnet 5.5が受け付ける方式へ更新が必要です。ツール選択を固定しているテストケースを一つ用意し、成功応答だけでなくエラー内容も確認します。
3. thinking blockはモデルと会話に結び付く
thinking blockを別のモデルや会話へ移す処理は見直し対象です。Anthropicはpreserved thinkingの範囲を広げており、アカウントをまたぐ会話移動も影響を受けます。
4. 旧computer use toolは一部接続先で使えない
Claude APIとGoogle Cloudでは、以前のcomputer_20251124ツールが受け付けられません。computer useを使う実装は、モデル名とツールのバージョンを同時に更新します。
5. advisor toolが旧モデルを拒否する
advisor toolでは、Claude Opus 4.8、Opus 4.7、Sonnet 5をadvisorとして指定できません。advisorモデルを設定ファイルへ固定している場合は、対象を更新するか、機能を使わない構成へ戻します。
応答形状の変更もログで確かめる
ツール呼び出し間のテキストはthinking blockへ返るようになりました。ストリーミング中にそのテキストを利用者へ表示するアプリでは、途中表示が消えたように見える場合があります。display値の設定、またはbetween_toolsの利用を公式移行ガイドで確認してください。
Sonnet、Opus、Fableを仕事の広さで分ける
Sonnet 5.5は、Opus 5.5やFable 5.1をすべて置き換えるモデルではありません。Anthropicの位置づけは、Sonnetが範囲の明確な日常作業、Opusが慎重な判断を要する複雑な仕事、Fableが一度の作業時間を超える最難関の長期タスクです。
仕事の状態 | 最初の候補 | 切り替え条件 |
|---|---|---|
範囲とテストが明確 | Sonnet 5.5 | 2回続けて同じ要件を落とす |
設計判断が複数あり、影響が広い | Opus 5.5 | 調査と検証が一度の作業で収まらない |
長期調査・大規模移行・複数段階の検証 | Fable 5.1 | 費用、利用枠、待ち時間が要件を超える |
普段のバグ修正、テスト追加、明確なUI変更はSonnet 5.5から始めます。アーキテクチャ変更や曖昧な原因調査はOpusへ上げる候補です。Fableは、長時間の自律作業と検証が成果へ直結する仕事に絞ると、モデル費用を説明しやすくなります。
【要注意】移行で起きやすい4つの失敗
モデル名を確認せず比較する
❌ sonnetを選んだ事実だけで5.5と判断する。
⭕ 接続先、完全なモデルID、Claude Codeのバージョンを記録する。
理由: 別名の解決先はプロバイダーごとに異なり、将来も更新されます。
既定effortの差をモデル差として扱う
❌ Claude CodeのMediumとAPIのHighをそのまま比較し、速度差をモデルの挙動として結論づける。
⭕ 既定設定同士の試験と、effortをそろえた試験を分ける。
理由: effortは推論時間、出力量、費用へ影響します。
旧設定を本番で一括変更する
❌ モデルID、thinking、computer use、advisorを一度に本番へ反映する。
⭕ 互換性テストを項目ごとに通し、旧モデルへ戻す設定を残す。
理由: エラーになる変更と、応答形状だけが変わる変更が混在しています。
30%を自社費用へそのまま当てる
❌ 予算を一律30%削減できる前提で計算する。
⭕ 同じ開始状態、同じ完了条件で、採用結果1件当たりのトークンと手直しを測る。
理由: 30%はAnthropicの評価における最大値で、単価自体は据え置きです。
よくある質問
Q1. Claude CodeでSonnet 5.5を使う最低バージョンは?
v2.1.284以上です。claude --versionで確認し、必要ならclaude updateを実行します。
Q2. /model sonnetで必ずSonnet 5.5になりますか?
Anthropic APIでは5.5へ解決されます。Bedrock、Google Cloud、Foundryなどは別のモデルを指す場合があるため、接続先と公式の対応表を確認してください。
Q3. API料金はSonnet 5から下がりましたか?
標準の入力2ドル・出力10ドルは同じです。Anthropicの「最大30%低コスト」は、同じ仕事で使うトークン量が減った評価を含みます。
Q4. Opus 5.5からSonnet 5.5へ全部変えてよいですか?
範囲が明確な日常作業から試してください。複雑な設計判断や長期調査は、同じ合格条件でOpusと比較してから切り替えます。
Q5. 高リスクのサイバー作業でも常に5.5が動きますか?
Anthropicは、高リスクの要求がSonnet 5へフォールバックする場合があると説明しています。実際に使われたモデルと拒否・切り替えの記録を確認してください。
最初の移行は1タスク、1セッションから
最初にClaude Codeをv2.1.284以上へ更新し、接続先とモデルIDを確認します。次にeffortを記録し、普段の小さな修正をSonnet 5と5.5で一度ずつ実行してください。合否、追加指示、時間、トークン、手直しを残します。
互換性変更が関係するAPIでは、5項目を個別のテストに分けます。問題がなければ日常作業へ範囲を広げ、難しい判断だけOpusへ残す。この順なら、速度の印象に引かれず、仕事単位でモデルを選べます。
Claude Codeの利用量を抑える具体策は、Claude Codeのトークン消費を抑える7つの方法へ進むと整理できます。
参考・出典
- Introducing Claude Sonnet 5.5 — Anthropic、2026年9月28日発表(参照日: 2026-10-01)。性能、速度、仕事当たり費用、effort、安全対策、提供先。
- Claude Sonnet 5.5 overview — Claude Platform Docs(参照日: 2026-10-01)。モデルID、料金、1Mコンテキスト、128K出力、破壊的変更。
- Claude Code CHANGELOG — Anthropic公式リポジトリ(参照日: 2026-10-01)。v2.1.284での追加とAnthropic APIの既定Sonnet変更。
- Model configuration — Claude Code Docs(参照日: 2026-10-01)。別名の解決先、モデル選択、保存動作、必要バージョン。


