文字起こしAPIがそろそろ本番で使えるレベルに来た気がする
代表取締役 上坂大地郎
文字起こし、ずっと「惜しいな」って思ってた。
Whisperが出たころに試してみたんだけど、固有名詞への弱さがネックで。「Kubernetes」が変な書き方で出てきたり、社名・人名が誤認識されたり、技術系の会議録音には「もう一声」が必要な感じが続いてた。かといって有料の専用ツールは月額コストがかかる。そのまま数年経って、「うーん、惜しい」で止まってた。
で、OpenAIが2025年7月末に新しい音声文字起こしAPIを2本出してきた。気になったのでまとめておく。
2つのモデル、何が違うか
GPT-Transcribeは録音済みファイルを投げて文字起こしする。最大25MBまで、mp3・wav・m4aあたりの主要フォーマットはひと通り対応してる。
GPT-Live-Transcribeはリアルタイム文字起こし専用。料金は音声1分あたり0.017ドルで、1時間使っても約100円。月100時間でも1万円ちょっとで済む計算なんで、API経由で実用として使える水準になってきた感じがする。
コンテキスト指定、これが地味にでかい
両モデルとも「事前に固有名詞・専門用語・場面の説明を渡せる」機能がついた。
技術系の会議って固有名詞がボトルネックになりがちで。「Kubernetes」が変な形で出てきたり、社名・人名が誤認識されたりして、そこが修正コストになる。それを「この音声はインフラ系のMTGで、KubernetesとTerraformが頻出、参加者は田中と鈴木」みたいなコンテキストを先に渡せると精度が変わってくる。
発表によると、コンテキストなし38.5%→あり44.6%(GPT-Live-Transcribeの場合)。
6ポイントって数字だと微妙に聞こえるかもしれないけど、固有名詞がちゃんと出てくるかどうかは実用上の差として結構でかいと思う。
SESの現場での使いどころ、考えてみた
SESで客先常駐だと、エンジニアと上司が物理的に離れてることが多い。
一番シンプルな使いどころは、1on1や週次MTGの文字起こし・要約だと思う。録音してAPIに投げる→要約AIに渡す、という流れで、あとから振り返れる形に残せる。うちでも1on1の議事録をちゃんと残す運用をしてるんだけど、文字起こし精度がこの水準に来てるなら、そこに組み込む余地はありそうで。
お客様とのヒアリング録音も使いどころとしてはあるんだけど、録音の同意や情報取り扱いを整理してからの話になる。
とりあえず試してみるのが早い
スペック比較より、実際に自分の音声を投げたときの精度感が全てに近いので、APIキー持ってる人は一回試してみたらいいと思う。
1時間約100円なので、テスト目的ならそんな痛くない。
