デュスクという名前と、MVVを作り直した話
代表取締役 上坂大地郎

会社を作ってから、社名についてまとまった文章を書いたことがありませんでした。
会社のサイトにはDueとDuskの説明を載せています。でも、僕自身の言葉で、なぜこの名前にしたのか、今のMVVとどうつながっているのかまで書くのは今回が初めてです。
2026年7月に、デュスクのMVVを作り直しました。考えていく中で、結局は社名をつけた時の考えに戻ってきたんですよね。なので今回は、社名の話から書きます。
DueとDusk
「Duesk(デュスク)」は、DueとDuskを重ねた名前です。

DueとDuskを重ねた社名の考えが、今の経営理念とMVVにもそのままつながっています。
Dueは「然るべきを、然るべく」という意味です。やるべきことを見極めて、向き合い、然るべき品質で最後までやり切ることを指します。言葉にすると当たり前なんだけど、実際の仕事ではこれが結構難しいと思っています。
Duskは日本語で「夕暮れ」を意味します。そもそも僕は、夕暮れの時間が好きなんですよね。僕にとっては、一日が終わる頃に「今日の仕事は本当にこれでよかったか」「もう少し良くできなかったか」と振り返る時間でもあります。Duskには、そんな内省の時間という意味を込めています。
失敗したならごまかさず次に残し、翌日は昨日より少し良くします。社名をつけた時から、この繰り返しを大事にしてきました。
DueとDuskを今の言葉にしたのが、デュスクの経営理念です。
真摯に向き合い、内省して良くなり続ける。
この夕暮れは、今のコーポレートカラーにもつながっています。色の名前は「茜(あかね)」です。Duskと同じく、夕暮れを軸に選んだ色です。
3月のMVVは、何かが足りなかった
実は、MVVを作ったのは今回が初めてではありません。
2026年3月には「テクノロジーで、人間の真価を昇華する。」というミッションを掲げていました。テクノロジーの会社だけど、一番大切にしたいのは人、という考えで作った言葉です。その考え自体は今も変わっていません。
ただ、しばらく使ってみると何かが足りない感覚が残りました。デュスクが一番に置いている顧客への貢献や、Duskに込めた「振り返って、次はもっと良くする」という部分が、言葉の中に十分入っていなかったんです。
そこで一度、できあがった言葉を横に置きました。「仕事をしていて実際に心が動いたのはいつだったか」「顧客やエンジニアにとってデュスクがある意味は何なのか」「そもそも、なぜ自分は会社でこれをやりたいのか」を、かなり長い時間考え続けることになったんです。
候補は何度も変わったし、一度まとまったものを見直したこともあります。正直、言葉尻にこだわりすぎて、軸を見失いかけた時もあったんですよね。
嬉しかったのは「また来てほしい」だった
ミッションを考える時、最初に振り返ったのは、自分が仕事で本当に嬉しかった場面でした。
エンジニアになったばかりの頃は、とにかく経験を積むことを最優先にしていました。最初に入ったのは独立系SIerで、どんな経験を積めるかのほうが大事だったんですよね。
仕事を重ねる中で、顧客の課題をどうすれば解決できるかを深く考えるようになりました。そうすると、返ってくる評価の質も変わったんですよね。「助かる」「ありがたい」だけでなく、仕事の具体的な部分を評価してもらい、名前を挙げて次の相談をもらうようになりました。プロジェクトを離れたあとにも、僕個人へ「また来てほしい」と連絡をもらったことがあります。
あれは普通に嬉しかったです。真面目にやってきてよかったなと思えたし、次はもっといい仕事をしたいと思いました。
会社を始めてからも、社員が「入ってよかった」「成長を感じる」と話してくれた時や、今の仕事を楽しそうに話している時は嬉しいです。顧客から前向きな姿勢を評価してもらった時もそうでした。売上や契約が決まるのももちろん嬉しい。でも、人が仕事に向き合った結果が、誰かの手応えや誇りに変わる時には、また別の嬉しさがあります。
そこから、今のミッションが決まりました。
心が動く瞬間を、増やし続ける。
今のMVV
新しいMVVは、次の言葉で構成されています。
- MISSION 心が動く瞬間を、増やし続ける。
- VISION 人と向き合うエンジニアリングのインフラになる。
- VALUE 人に向き合う。/自分ごと化する。/やり遂げる。/振り返る。
ここでいう「心が動く」には、顧客の事業が前に進む時、その先でサービスを使う人の毎日が少し良くなる時、つくったエンジニアに手応えや誇りが生まれる時が含まれています。
Visionにある「人と向き合うエンジニアリング」は、技術の向こう側にいる人まで見る仕事です。顧客が本来実現したかったこと、その先の利用者に起きる変化、一緒につくるエンジニアの働き方まで考えて、必要なものを形にするという考えです。私たちは、そういう仕事を当たり前に届けられる会社になりたいと思っています。
4つのValueは、一つの仕事の流れです。起点は、人に向き合うことです。そこで捉えた課題を自分ごとにして、壁があっても方法を探し、最後までやり遂げます。仕事が終わったら振り返り、次は前より少し良くなるようにつなげます。
社名のDueとDuskを、普段の仕事でどう動くかまで落としたのが、この4つのValueです。
まだ途中です
ここまで書いておいてなんですが、僕自身、毎回できているとは言えません。
真摯に向き合えたか、やるべきことを最後までやり遂げたか、ちゃんと振り返れたかと自分に聞くと、毎回できているわけではありません。経営でも普通に迷うし、あとから「違ったな」と直すこともあります。今回のMVVづくりも、まさにそうでした。
何年か経った時に、社員や顧客から「確かにデュスクはそういう会社だよね」と言ってもらえたら、その時に初めて言葉が会社のものになったと言えるのかもしれません。
帰り道に「今日はいい仕事だったな」と思える日が、前より増えているか。それが、私たちの答え合わせになると思っています。ひとまず、そこからです。