Claude Codeの「スキル」を、AI秘書で35個運用してみた話
代表取締役 上坂大地郎
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Claude Codeの「スキル」を、AI秘書で35個運用してみた話
Claude Codeを触ってる人なら、SKILL.md っていう単語をどこかで見かけたことがあると思う。
公式ドキュメントには載ってるし、Xでも時々流れてくる。なんとなく便利そう、でも自分の用途で何ができるかピンとこない、という感じで素通りしてる人が結構いる気がする。
僕は今、自分の業務用に「FRIDAY」と名付けたAI秘書を運用していて、その中身が35個のスキルでできている。しかも、そのうちほとんどがコードを書かない仕事のためのスキルです。 経営、経理、採用、営業、マーケ。Claude Codeって名前だけ見ると開発ツールっぽいけど、実は 「毎回手順が決まってる仕事」全般 に効く。
書いてみるとそれなりにわかったことがあったので、まとめておきます。

スキルって、結局なんなの?
ざっくり言うと、Claudeに渡しておく業務マニュアルです。
ある作業の手順を1本のmarkdownファイルに書いて、決まったフォルダ(~/.claude/skills/<スキル名>/SKILL.md)に置く。それだけ。あとはClaudeが、必要なときに勝手にそのファイルを読みに行って、書いてある通りに動いてくれる。
公式ドキュメントは、スキルを「新しいチームメンバーへのオンボーディングガイド」に例えている。これは結構しっくりくる表現で、要は「うちのチームではこうやってます」を1ファイルにまとめておいて、新しく入ってきた人(=Claude)に渡しておく感覚に近い。
スキル本体(SKILL.md)だけじゃなくて、参考資料の reference.md、補助スクリプトの scripts/、出力テンプレートなんかも一緒のフォルダにバンドルできる。Claudeはそれを必要なときに参照しにいく。
CLAUDE.md と何が違うのかっていうと、CLAUDE.mdは「常に」読まれるのに対して、スキルは「必要なとき」だけ読まれる。この差が、後で出てくる効きどころに繋がってきます。
なぜスキルは「コンテキストを食わない」のか
スキルの本質は、Progressive Disclosure(段階的開示)と呼ばれる読み込み方の設計にある。
3段階で読み込まれる、と理解しておけばいい。
- Level 1: メタデータだけ — スキル名と、1〜2行の
description。これは起動時に常時ロードされる。1スキルあたり100トークン前後。 - Level 2: スキル本体 — SKILL.mdの中身。「このスキルを使うべきだ」とClaudeが判断したときだけ読み込まれる。
- Level 3: 補助ファイル —
reference.mdやscripts/の中身。Claudeが本当に参照する瞬間だけ、bash経由で開きにいく。
これがなぜ大事なのかっていうと、コンテキストウィンドウは有限の資源だから。「全部読み込んでおいた方が確実そう」と思いがちだけど、関係ない情報がコンテキストに居座ると、本当に必要なときの精度が落ちる。
スキルは「使うときに、必要な分だけ」を徹底してるから、何十個入れてもコンテキストはほぼ食わない。だから僕みたいに35個まで増やしても普通に回ってる。これは個人で使うときも、組織で配るときも、効いてくる設計だと思う。

うちのAI秘書「FRIDAY」、35個のスキルで動いてる
デュスクは全社でClaude Codeを導入していて、僕個人の手元では「FRIDAY」と名付けたAI秘書を運用してます。
中身は、自分の業務をひとつずつ分解して、再現可能な手順に落とし込んでスキル化したもの。今のところ35個。カテゴリ別に並べるとこんな感じです。
- 思考整理・タスク管理系:朝の予定ブリーフィング、夜のリマインダー、LINEで送ったメモのタスク化、議論からの決定事項の起票、週次のメモ振り返り
- 経営・経理系:KPIダッシュボードの表示、月次予実レビュー、未入金請求書のチェック
- 採用系:候補者の経歴評価、案件との親和性分析、面談前ブリーフィング、オファー方針の個別化、入社オンボーディングのタスク生成
- 営業系:スキルシートのブラッシュアップ、案件×エンジニアの適性判定、案件情報の自社フォーマットへの変換
- マーケティング系:X投稿の分析、ブログ記事の下書き、コーポレートサイトのお知らせ作成
- メタ系:スキル自体を作るスキル、リポジトリのディレクトリ整理、PDF結合
などなど
これ全部、もともと「自分が頭と手で毎回やってた作業」です。
一個一個は地味で、別にAIじゃなくてもできる。けど、毎回やるのが面倒だったり、抜け漏れが出たりしてた。
それを「これはこういう手順でやって」と1ファイルに書き出して、所定のフォルダに置いておくだけで、次からは「やって」の一言で動くようになる。積み上がると、頭を使わなくていい場所がどんどん増えていく感覚があります。
毎朝LINEに今日の予定とTODOがまとまって届くだけでも、頭の使い方が変わる。月次の予実レビューも、以前は数字を集めて整理するだけで半日近くかかってたのが、今は呼ぶだけで仕上がってくる。
freeeのMCPと組み合わせたら、経理が変わった
スキルが本当に効いた具体例を1つ書いておきます。
経理系のスキルは、freee会計のMCPサーバーと組み合わせて動かしてる。MCPっていうのはざっくり言うと、Claudeが外部サービスのAPIを叩くための共通の口です。freeeのMCPを繋いでおくと、freee側の仕訳・請求書・残高なんかにClaudeから直接アクセスできる。
その上にスキルを乗せると、たとえばこういうことができる。
「未入金の請求書をチェックして、期日が来てるやつをLINEに通知する」という作業。これまでは、freeeにブラウザで入って、請求書一覧を眺めて、期日と入金状況をひとつずつチェックする手作業だった。月末になると、地味に時間を食う作業です。
これをスキル化してから、平日の19時に自動で動いて、未入金分だけまとめてLINEに飛んでくる。ブラウザを開く手間がそもそも発生しなくなった。
同じことが月次予実レビューでもKPIチェックでも起きてる。今までブラウザを行ったり来たりしながら数字を拾ってた作業が、呼ぶだけで一発で出てくる。
しかも、出てくる数字の精度が高い。手で拾うと、どうしても「あれ、これ見落としてた?」が起きる。スキルに「ここを見て、こう集計する」と書いておけば、毎回同じ手順で同じように出る。これが地味だけどデカい。
体感の工数で言うと、経理周りだけで月10時間以上は浮いてる気がします。
自分の業務にも、スキル化できる作業はあるはず
スキルって、Claude Codeを触ってる人にとって「もう一段使い込むか」の手前にいる機能だと思う。MCPほど派手じゃないし、サブエージェントほど話題にもなってない。
でも、自分の業務の中で「毎回同じ手順でやってる作業」「説明が長くて、毎回プロンプトに貼り付けてる手順」があったら、それは大体スキル化できる。一回作ってしまえば、次からは「やって」の一言で動く。
35個になった僕の環境も、最初の1個は「朝のブリーフィング」だった。
そこから自分がしんどいと感じてた作業を1つずつスキル化していったら、気付いたらこの数になってた。
別に最初から構想してやったわけじゃないです。やってみたら気持ちよかったから増えた、それだけ。
興味あったらまず1個、作ってみるのおすすめします。
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